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大阪府、奈良県の介護保険事業の立ち上げをサポートいたします。

電話でのお問い合わせはTEL.072-991-5619

〒581-0003 大阪府八尾市本町2-6-21-202

事例紹介小規模多機能型居宅介護事業

◆事業所概要◆

施設名  より愛どころ ありがとう   教育方針イメージ
事業内容 1F小規模多機能型居宅介護事業
(介護予防含む)登録定員25名
(通い定員13名,宿泊定員5名)
2Fグループホーム
(介護予防含む)   定員7名
 運営主体  有限会社より愛
代表取締役 田口アキ子
奈良県桜井市大字生田235番地
 小規模多機能ホーム・グループホーム
より愛どころ ありがとう
問合せ先 より愛どころ ありがとう
奈良県桜井市大字生田235番地
TEL/FAX  0744-42-0089

◆Information◆     スタッフ・ボランティア大募集中!! 施設見学も随時受付中!!

 より愛どころ ありがとう』では、施設にて働いていただけるスタッフ、ボランティアの方を大募集しています。
 小規模多機能型居宅介護事業は、介護保険事業の中でも採算のとりにくい事業なので、高いお給料をお渡しすることはできませんが、周囲を山と畑と菜の花に囲まれたすばらしい環境で、個々のご利用者さまに最もふさわしいケアを行うことをモットーに、私たちと一緒に働いていただけませんか。きっと充実した毎日を過ごせることと思います。

 ご興味のある方は、お気軽にお電話、メールにてお問合せください!  
 より愛どころ ありがとう  管理者 菊地貴美
TEL/FAX  0744−42−0089
E-mail  yoriai0089@yahoo.co.jp

◆施設の詳細◆

 『より愛どころ ありがとう』は、小規模多機能型居宅介護とグループホームの機能を併せもった施設として、平成18年11月に奈良県桜井市生田(おいだ)にてオープンしました。

  代表者である田口アキ子さんは、介護に対して並々ならぬ志があり、特に小規模多機能型居宅介護の有効性に期待と思い入れがあり、制度の始まる10ヶ月も前から当事務所に声をかけていただいていました。

 田口さんはもともと看護師として働いていらっしゃいましたが、医療機関での勤務経験やご家族を介護した経験などにより、ご自分なりの介護に対する考え方や判断基準などが、ある程度確立されているようです。ここで、田口さんが介護事業を始めるきっかけの一つとなったエピソードをご紹介させていただきます。
 写真1 『より愛どころ ありがとう』
代表 田口アキ子さん
パワフルで情熱的な方です!


 田口さんのご自宅の近所に、Aさんという女性がいらっしゃいました。4年前、Aさんは脳腫瘍があることが発覚し、手術により腫瘍を摘出しました。手術は成功しましたが、後遺症として認知症の症状が残ってしまいました。しばらく入院していましたが、症状は一向によくならず、特別養護老人ホームに移ることになりました。特別養護老人ホームでは個別のケアが望めませんので、認知症が回復する見込みは小さくなります。心配した田口さんはAさんのお見舞いに行き、Aさんの手を握ったのです。Aさんの顔に表情はなく、まったくの無表情で、はたから見ると意識あって生きている人には見えなかったそうです。でも、Aさんは田口さんの手をギュッと握り返したのです。田口さんは、この握り返した力に希望を感じ、持論として、『手を握る力は、生きる力・・・』という考えがあったために、このときこう思ったそうです。『家に連れて帰って、自然に触れて、家族と一緒に過ごせば、回復するのでは・・・。』

 そこで田口さんは、Aさんのご主人と息子さんを説得し、Aさんを家に連れ帰らせたのです。そして子犬を飼って世話をするようになり、毎日散歩に行くよう助言しました。また、ご主人と手をつないで、毎日、買い物にも行かせました。これを1年間続けたある日、いつもと同じように田口さんがAさんに冗談を言ったりして話しかけていたとき、Aさんの口元がピクッと動いたのです。それまで無表情だったAさんの口元が、かすかに動いたのです。田口さんも、Aさんのご主人も息子さんも喜びました。希望の光が見えたのです。そして、それまで行ってきたことが正しかったことを確信したのです。

 その後も毎日、同じように子犬を連れて散歩に行き、買い物に行きました。桜井市生田(おいだ)の自然の中で生活して3年が経ったとき、Aさんは普通に会話ができるようになり、田口さんの冗談に対して声を出して笑うことができ、また、一人で出歩き買い物ができるようになったのです。


 『より愛どころ ありがとう』がある生田(おいだ)という地域は、高齢者の多い地域で、世間でも老老介護が問題になっていますが、田口さんもこの地域全体の問題として、非常に心配していました。家族の誰かが要介護状態になると、他の家族、例えば配偶者などの負担が大きくなります。夫婦が高齢者であった場合、介護者までも倒れてしまったら、この家族は大変なことになってしまいます。そのような高齢者のために、地域の方々が気軽に集まれて、支えあい、相談しあえる場所を提供したいという思いから、田口さんは介護事業を行おうと考えたのです。

  田口さんの理想とする介護の形態に近いのは、小規模多機能型居宅介護でした。通いのサービスと訪問サービス、泊りのサービスを、利用者の状況に応じて柔軟に提供することができます。これに居住のサービスであるグループホームを併設した現在の形態は、より田口さんの理想に近い形と言えます。ただ、田口さんとしては、困っている人はどんな人でも受け入れたいという考えがあるために、障がい者の方々も受け入れたいのですが、現状の介護保険制度ではそれが認められませんので、理想の形に等しい、とまでは言えないようです。これをクリアするために、特区の指定を受けるなどの夢もつきません・・・。  
 写真2 居間・食堂−六角形のテーブルは全員の顔が見えます

    『より愛どころ ありがとう』の施設は、もともと田口さんが住んでいた自宅を改築したもので、1階に小規模多機能型居宅介護の食堂・居間、事務室、宿泊室、浴室などを設け、2階にグループホームの居室を設けています。

 改築にあたっては、介護の専門家の意見を取り入れて、六角形のテーブルを配置したり(上:写真2)、2層式の浴槽を設置したり(左:写真3)と、細部にまで気を配っています。木造の家屋を改築しているため、消防設備を設置したり、2階からの避難階段を取り付けたりと、改築費用もかさんだのですが、厚生労働省の補助金を受けることができて、少し助けられました。
 写真3 浴室−利用者の体格に合わせて浴槽の大きさを調節できます


 施設の南側には、園芸療法を取り入れるべく、畑を設けています(右:写真4)。利用者の負担にならない程度に園芸作業を行うことにより、介護の効果があがることが報告されていますし、この畑で獲れた無農薬野菜を、施設での食事に利用することもできます。

 『より愛どころ ありがとう』では、健康のための食生活にも気を配っていて、施設利用者に重ね煮マクロビオティックをとり入れた食事を提供しています。

 重ね煮というのは、野菜やきのこ類、いも、穀物、魚介類などの様々な食材を、お鍋の中に層のように重ねて少量の塩や味噌のみで味付けをして煮る調理法です。様々な食材を一定の順序に従って重ねて火を加えることにより、野菜や食材のそれぞれの力がお互いに影響し合い、それぞれのうまみを引き出し、驚くほどおいしく調理できるのです。この方法では、砂糖や化学調味料は全く使わず、体によい自然のおいしさを存分に味わうことができます。
 
 写真4 施設南側の畑で無農薬野菜を育てます。園芸療法の効果も期待できます。
 マクロビオティックとは、米国で注目されている食事法で、ハリウッドスターやスーパーモデルが実践していることで、最近日本でも話題になっています。主に玄米、野菜、豆、海草などを摂取し、肉や乳製品、食品添加物など体にストレスがかかる食品を避けることで、体調がすぐれ、自然のバランスを取り戻すことができるという食事法です。田口さん自身もマクロビオティック指導の上級コースを履修中ですし、スタッフの皆さんも日々、マクロビオティックについて勉強し、施設利用者の方々の健康管理に気を配っています。
 
 写真5 ログハウス『菜の花さんの家』介護保険利用者以外にも健康に良い食事を提供します

 施設南側の畑のさらに南側には、小さなログハウスが建てられています。これは『菜の花さんの家』という施設で、介護保険を利用できない方々でも、気軽に立ち寄って体に良い食事をしたり、身の回りのことを何でも相談したりできるような場所を提供するために、つくられたものです(右上:写真5)。ここでも、将来的にマクロビオティックをとり入れた食事を提供する予定ですが、『より愛どころ ありがとう』の小規模多機能型居宅介護がある程度軌道にのってから、本格的に稼動するようです。

    この施設の名前は、田口さんが『全国菜の花プロジェクト』に参加していて、施設の前の畑や周囲に、たくさんの菜の花を植えてきれいな花を咲かせていることにちなんで名づけられています。畑からすぐそばに小学校がありますが、この小学校のこどもたちも菜の花を咲かせるのに協力してくれて、『より愛どころ ありがとう』の畑や、すぐそばの山の斜面一面に菜の花を植えました。春には、きれいな菜の花が咲き、あたり一面、黄色い花で埋めつくされることでしょう(左:写真6)。
写真6 畑から隣の小学校が見えます。畑やその向こうの山の斜面一面に菜の花が咲く予定です

このような活動を通して、田口さんは桜井の生田(おいだ)という地域の方々が安心して暮らしていけるように、がんばっていらっしゃいます。志の高い田口さんの周りには、志の高いスタッフが自然と集まっています。しかし、事業が軌道にのって施設利用者が増えたときには、まだまだスタッフの人数が足りないようです。田口さんの考えに賛同し、一緒に働きたいと思う方がいらっしゃれば、施設に問い合わせてみてはいかがですか。またボランティアの方も随時募集していますので、気軽に問い合わせてみてください。さらに、田口さんは介護の効果の高い、小規模多機能型のような施設が全国になくてはならない時代になりつつあると考えていますので、興味のある事業者さんは見学に行ってみてはいかがですか。田口さんのパワフルさに圧倒されるかもしれませんが、全国的にまだまだ数の少ない小規模多機能の発展のために、協力していただけたらと切に願います。
写真7 近所の左官屋さんが、好意でオシャレな釜をつくってくれました。
文: 行政書士 矢吹幸大  H19.1.20

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